「てぶくろ」
レトロな挿絵で楽しむウクライナ民話

絵本レビュー

ロシアとウクライナの問題が連日報道され、その惨状に心痛める毎日です。
1日も早い両国の平和を願っています。

そのような中とあるSNSを通じ、私が子どもの頃大好きだった絵本がウクライナ民話だったことを知りました。

てぶくろ
絵:エウゲーニー・M・ラチョフ
作:ウクライナ民話

あらすじ
雪の中おじいさんが落としていった手袋。それを見つけた一匹のネズミが、手袋の中に潜り込みます。
そこへカエルやウサギ、キツネがやってきて「入れてよ」「いいよ」の会話を繰り返し…

登場するのはデフォルメがほとんどない リアルな描写の動物たちですが、
彼らがどんどん手袋に潜り込む様子はどこか非現実的な光景。
そのギャップが子どもの頃の私にはとても印象的でした。

ネズミが手袋に潜り込み…わぁ、温かそう
カエルが手袋に潜り込み…ネズミと同じくらいの大きさだもんね。二匹仲良く楽しそう
ウサギが手袋に潜り込み…大きな手袋だね、もうギュウギュウじゃない?
キツネが手袋に潜り込み…ちょっとちょっと、もう入らないよ!
(でも先に入っていた動物たちは快く迎えるんですよね)
そこからさらに動物達がやってきて…
どんどん増える住人をハラハラしながら見守ったのを覚えています。

動物が加わるごとに、手袋に窓やはしごが付いていき、だんだんアパートのようになります。
その変化を前のページと見比べるのも楽しい。
動物達の「入れて」「いいよ」のやりとりと、それに合わせて手袋が変化していく様子。そういえば似た絵本がありましたね。


そらいろのたね

「そらいろのたね」が好きなお子さんは「てぶくろ」も気にいると思います。

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